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二宮金次郎とは何だったのか 臣民の手本から民主主義者へ

著者 小澤 祥司
定価 1,800円(税抜)
発行年月日 2018年6月20日
判型 四六判上製 266ページ
ISBN 978-4-908443-26-8
刷り 1刷

内容紹介

江戸末期から明治にかけて、二宮金次郎の財政再建手法は報徳運動として全国に広がった そしてそこから生まれた虚像「金次郎像」は大日本帝国を支える「臣民」の手本とされた。 ところが、戦後はGHQによって「民主主義者」として称揚される。

歴史の深層から時代ごとに塗り替えられた「金次郎像」を掘り起こしていく。

 

目次

はじめに-つくられた金次郎の虚像

【第1部】金次郎とその継承者たち-報徳運動のひろがり
●1章 二宮金次郎とはだれか
 一家離散から再興へ/起業家・財政再建者としての金次郎
 仕法は実践をこそ尊ぶ/「仕法雛形」作成/再建途上の死

●2章 受け継がれる報徳思想
 勤倹譲」と互助のしくみ/報徳、遠江国に伝わる/
 遠州報徳七人衆/受け継がれる報徳思想

●3章 時代に翻弄される報徳運動
 王政復古/奥羽越列藩同盟と浜通りの戦い/頓挫した相馬の「興国安民法」 /
 土地制度と税制の大変革/大隈インフレから松方デフレへ―興国安民法の行きづまり/
 北海道に新天地を求めて

●4章 報徳運動のひろがり
 報徳金と近代金融の芽生え/『報徳記』と金次郎像の誕生/
 品川弥二郎と信用組合制度/報徳社こそ信用組合/信用組合法の成立/
 遠州のふたつの報徳運動/誰が金次郎を受け継いだか


【第2部】金次郎が求められた時代-臣民の手本から民主主義者へ
●5章 教育勅語とつくられた金次郎像
 良一郎のふたりの息子/教育勅語―「臣民」を育てる教育/内村鑑三不敬事件/
 教科書疑獄から国定教科書へ/手本は二宮金次郎/つくられたヒーロー/
 忠義の士、吉田松陰

●6章 国家主義の台頭-戦争への道
 日露戦争と日比谷焼打事件/内務省と一木喜徳郎/二宮尊徳先生五十年記念会/
 官製報徳運動―「報徳会」の設立/地方改良運動―臣民としての規範と規律/
 大正デモクラシー/青年団運動―皇国・国体の若き礎/
 大日本報徳社―報徳運動の統一/国家主義の台頭/
 二・二六事件と一木喜徳郎/日米開戦からポツダム宣言受諾へ/戦争終結への決断

●7章 民主主義者としての二宮金次郎
 東條英機の捕縛/軍人政治家と新聞人―東條英機と大石光之助/東條と戦争責任/
 フェラーズの進言―昭和天皇の戦争責任回避/新憲法のGHQ草案/
 GHQと金次郎との遭遇―報徳座談会/GHQの対日政策の変化/
 近世日本が生んだ最大の民主主義者、二宮金次郎/金次郎の新しい役割


おわりに-復活する金次郎像
 私と二宮金次郎/道徳教育と金次郎の復活